アロマ療法とは??
植物から抽出された精油を用いて、行う代替療法の一つ
・精油そのものの香りを楽しむ
・脳に刺激を与える効果
・皮膚を通して与えられる作用
認知症と嗅覚の関係
①認知症によって脳の特定の領域が障害され、嗅覚の処理が妨げられる可能性があります。
②アルツハイマー病では脳内の異常なたんぱく質の蓄積が起こります。これが嗅覚に関連した神経細胞の損傷を引き起こす可能性も考えられています。
嗅覚は強力な記憶と関連付けられており、私たちは特定のにおいによって過去の経験や感情を思い出すことがあります。
認知症に対するアロマの効果
アロマ療法は、認知症の中核症状である認知機能の改善をもたらす効果があることが分かっています。
中核症状とは
・記憶障害・言語障害・失効・失認
・見当意識障害
・理解・判断力の低下
・実行機能障害
認知症の初期にニオイの変化
アルツハイマー病の人は物忘れの症状が見られる前から、
ニオイがわからなくなっています。
アルツハイマー病では、タンパク質の一種が細胞内で
繊維化して、新しい記憶や見当意識に関与している
脳の一部の領域に蓄積します。
これらの領域は、匂いを感じることに関連していています。
ニオイは直接、海馬のある大脳辺縁系へと伝えられています。
アロマ療法によって、ニオイを刺激として脳に与えることで、
認知症の改善に結びついたといわれています。
鼻から脳に伝わるルート
鼻から大脳辺縁系に伝わる
↓
好き、嫌い、快、不快を判断
↓
視床下部に伝わると心と身体にプラスに働きかける!
(自律神経、ホルモン分泌、免疫など)
全身に伝わるルート
呼吸で気管から肺に入る
↓
肺胞粘膜から血液に血液とともに体内を循環
↓
最終的に尿や汗として外に排出
↓
皮膚から全身へ伝わるルート
皮膚から血管に成分が入る
↓
血管から全身組織に働きかける
↓
最終的に汗と尿で体外に排出
3つのルートでストレスケア
香りを嗅ぐと心地よい
脳のマイナスサインをプラスに
自分の生活を心地よく豊かに
アロマの香りを取り入れて 認知症予防に役立ててみせんか
朝(9~11時)
ローズマリー・カンファー 4滴
レモン 2滴交感神経を刺激し、集中力の向上、記憶力の強化を促す作用があります
夜(19時半~21時半)
ラベンダー 4滴 オレンジ・スイート
2滴副交感神経を刺激し、心や身体のリラックス作用があります
比較的安全に使えるのが「芳香浴」精油を拡散して香りを楽しむ方法です。
🌕ティッシュペーパーやハンカチに精油を1~2滴垂らして置く。
(精油によってはシミになることがあるので注意が必要です)
🌕アロマポットやアロマディフューザーなど、専用器具を用いる。
🌕マグカップに熱湯を注ぎ、精油を数滴垂らす。
などなど、ご自身が心地よいと感じる香りを選んで行うとよいでしょう。
🔺アロマ療法実施における留意点
高齢者などに使用する際には、精油の原液を飲むこと、皮膚につくこと、眼の中に入ることを避けるために、手の届かないところで使用するようにしましょう。
人によっては過敏に反応することや、健康状態や体調によって不調をもたらすことがあるため、医師の治療や投薬を受けている場合は、医師に確認しましょう。
初めて使用する場合は、使用量の半分以下から試しましょう。
精油によっては紫外線に強く反応して皮膚の炎症症状を起こすものや、皮膚に強い刺激を与える種類もあるため、用いる精油の性質を確認してから使用するようにしましょう。
精油は保存状態によって成分が変化しやすいため、遮光性のガラス容器でキャップをしっかり締めて保存し、冷暗所で保管しましょう。開封後は1年以内に使い切るようにしましょう。
化学合成品の精油は人体に影響を及ぼす場合があるため、オーガニックのものを選びましょう。火の気のないところで使用しましょう。