化粧品に含まれる「異性化糖」

そもそも「異性化糖」とは何か?

異性化糖は戦後の日本で、砂糖の代替品として作られた甘味料です。

芋 や とうもろこし から「でんぷん」を抽出し、熱するなどして分解、

分解してできたブドウ糖を「果糖」に変換することでできます。

この「異性化糖」はガムシロップや清涼飲料水など多くのものに含まれています。

普通の砂糖ではないため、「健康に悪影響があるのではないのか?」など

さまざまな噂があり、話題になることが多くあります。

(ちなみに自然由来になるため添加物ではなく、影響も研究中とのこと)

そんな異性化糖は、食べ物だけではなく、化粧品にも含まれています。

このサイトでは、肌に対してどのような影響があるのかを見ていきます。

「異性化糖」の肌への効果

異性化糖の効果として挙げられるのが「保湿効果」です。

異性化糖は体の炭水化物組成と似た構造をしており、

潤いを生み出す「表皮ブドウ球菌」の増加を促進し、アトピーの原因である

「黄色ブドウ球菌」の増殖を防ぐという研究結果が出ています。

そのため、優れた保湿効果を持ち、72時間も保湿が続くとされています。

また、コラーゲンなどの保湿成分と違い、肌の角膜内にあるタンパク質と結合するため、

水で洗ったり、汗をかいたりしても、肌に留まり保湿をし続けるという特徴があります。

化粧品に含まれる「異性化糖」の危険性

最初に見たように「異性化糖」は体に悪影響だとする意見があります。

では、化粧品として使われている「異性化糖」はどうなのでしょうか?

化粧品に使われる「異性化糖」の問題として挙げられるのが「糖化」です

そもそも「糖化」とは、タンパク質や脂質と糖が結びつくことを言います。

体内にある余剰な糖分は、体内のタンパク質や脂質と結合、変性させ

老化促進物質として有名な「AGE」を生み出します。

肌を保湿するのに、「異性化糖」は肌の中にあるタンパク質と結合します。

これは、体内で起こる「糖化」と同じ現象になるため、肌への影響が疑われています。

ただ、まだ研究が進んでおらず、体内と同じ影響があるかどうかは不明とのことです。

結論:異性化糖の肌の影響

上記で見てきたように、

異性化糖には保湿効果があるというメリットの反面、糖化のリスクもあると言われます。

異性化糖は、他の糖類よりも糖化しやすいと言われており、

ブドウ糖の10倍以上とされます。

そのため、化粧品内の「異性化糖」が避けられなかったとしても、

清涼飲料水などから体内に入る量を減らし、糖化を防ぐことが重要です。